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おるすわん図鑑 vol.20 〜家族の為ならどこまでもついてゆく忠誠心〜イングリッシュ・コッカースパニエル
2019/04/03
イングリッシュ・コッカースパニエル(「インギー」の愛称で親しまれています。)は、さまざまなドッグスポーツで活躍する優等生。
その一方で、インギーと暮らすわん友さん達に「インギーは、どんなわんちゃんですか?」と尋ねると、口を揃えて「インギーほど食い意地の張った犬はいない」との回答。
「仏壇の奥の方にお菓子をお供えしていたけど、盗み食いされた。全く仏具やお花を倒さずに。」
「自分達が何かを食べている最中に、ふと犬の視線を感じてそちらを見る時が1番アブナイ。」

インギーにも、私達が知らないヒミツがたくさんありそうです。

 

 

インギーの気質

家族からの「注目」が最大のご褒美!

インギーは、陽気で遊び好き。
ご家族に対して忠実で愛情深く、一緒に行動することが大好き。
基本的に穏やかで静かなことが多いのですが、ご家族を守りたい一心で自宅への来訪者を警戒し吠えることがあります。
知能も学習意欲も高いため、人や他のわんちゃん達に対しては若い頃から触れ合わせることで、フレンドリーに接することができます。

一方、小型犬としては必要な運動量が多いのも特徴。
特に屋外で体を動かすことが大好き。
運動不足になると肥満のリスクに加え、ストレスが原因の問題行動の可能性が高くなるため、お散歩だけでなく集中的な運動が必要かもしれません。

海外のご家族によると、お散歩は毎日少なくとも30分~1時間程度の散歩を2~3回。
さらにドッグランなどで1時間ほど自由に走らせることが多いようです。
日本のご家族は、お散歩とボール遊びというケースが多いそうですが、インギーは膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)を起こしやすいため、激しい運動は無理のない範囲に留めることが大切。

ケガが心配な方は、いつものボール遊びに宝探し要素を加えてはいかがでしょうか?
ご自宅の庭やドッグランで、わんちゃんを特定の位置に待たせた上で、大好きなボールを隠します。
わんちゃんのところに戻り、「探せ」のコマンドで走らせます。
ご家族の元にボールを持ってきたら褒めてご褒美を与えます。
この遊び方ではボール遊びに比べ、ジャンプ、急なターンや急停止で骨や関節に負担をかけることはありません。
また、獲物を探す本能を刺激するので、わんちゃんも満足。
ご家族がボールを隠すために動いた場所を覚える記憶力に加え、捜索には持続的な集中力が必要になり疲労度も高くなります。

なお、何を教えるにしろインギーには叱らずに基本的に褒めて教えることが大切
声のトーンにかなり敏感なため、高い声、低い声を使い分けて、彼らの行動が望ましいか、いけないことかを教えるのがコツだそうです。

また、ご家族から注目されることは、彼らにとって「ご褒美」と考えた方が良いとのこと。
望ましくない行動に対しては叱るのではなく、わんちゃんを一時的に無視する方が効果的かもしれません。
ご家族がメリハリのある態度で、一貫して「ダメ」と伝えることが大切です。

本来賢く、ご家族とふれ合い褒められることを最大の喜びとするわんちゃんです。
この素晴らしい気質を活かさない手はありません。
ご家族が優しい視線を送るとき、満面の笑みと短い尻尾をピコピコ動かして応えてくれることでしょう。
声のトーンがわんちゃんとの会話のコツ!
関連記事:
わんちゃんとの会話のキホン

 

 

インギーのお留守番

分離不安になりやすい犬種。退屈しのぎかの見極めがカギ!

インギーは、一般的に分離不安になりやすい犬種と言われています。
海外のご家族は、4~5時間を超えるお留守番で問題行動や症状が出たと報告されています。
他犬種では通常6~8時間と言われているので、インギーは特別なケアが必要かもしれません。

インギーが見せた分離不安による典型的な問題行動と症状は、下記のとおりです。
〇 吠える、過呼吸、ウロウロ歩き回る、攻撃的な態度、大量のヨダレ(ご家族の出発時~出発後)
〇 靴や家具等、噛んではいけないものを噛む、ドアをひっかく、生ゴミを漁る、食べてはいけないものを食べる(ご家族の不在中)
〇 庭を掘り返す、脱走(ご家族の不在中)
〇 教えられた場所以外での排泄、失禁、食欲不振、下痢、嘔吐、鬱
〇 過剰な興奮、飛びつき(ご家族のご帰宅時)

最大の要因は、インギーが常にご家族とのふれ合いを求める傾向が強いこと。
「教えられた場所以外での排泄」や「失禁」のケースが意外に多く、排泄の間隔が比較的短いことも指摘されています。
「失禁」は、分離不安以外の原因も考えられるため要注意
インギーに泌尿器や消化器の問題が多く見られる訳ではないものの、早期に原因を見極め治療することが重要。

まず、動物病院で疾患がないことを確認することをお勧めします。
肉体的な疾患がなければ、心理的な原因の可能性が考えられます。
「噛んではいけないものを噛む」や「生ゴミを漁る」は、単に退屈しのぎのイタズラとも考えられます。
分離不安と退屈しのぎでは対処法が異なるため、この見極めが肝心。

原因特定には動画撮影が役立ちます。
退屈しのぎのイタズラならば、通常、ご家族がご自宅を離れて時間が経過してから、わんちゃんの問題行動が発生。
一方、分離不安であれば、通常、ご家族の出発時から約1時間で発生するそうです。

なお、分離不安のインギーは、ご家族が出発の準備を始めるあたりから、つきまとったり、クンクン鳴いたり、ウロウロ歩き回ったり。
不安が募るにつれ、過呼吸や大量のヨダレから問題行動へとエスカレートする傾向があるので、ご出発前から撮影を開始されることをお勧めします。

撮影した動画を獣医さんに見せれば、診断や治療が効率的・効果的に。
肉体的な疾患も心理的な要因からくる問題行動も、できるだけ早い段階で手を打つことが重要。

他犬種と同様に、分離不安について最も効果的な対処法は、お留守番前に十分に運動させ、排泄と食事を済ませること
十分に疲れてお腹がいっぱいになれば、2~3時間は寝て過ごします。
不安やストレスを感じる時間が短くなり、問題行動や症状を軽減することができます。
関連記事:お留守番中のストレスから愛犬を守る方法
さらに、Furbo(ファーボ)ドッグカメラを利用すれば、外出先から定期的にスマホを使って、わんちゃんの様子を確認できます。
また、多忙なご家族には、アクティブドッグ通知も強い味方。
わんちゃんが動きだしたら通知されるので、スマホを使ってわんちゃんに声をかけ安心させ、おやつを与えることもできます。

前述の一人のママさんに、インギーの魅力を尋ねると「テレパシーかな?」とのこと。
冒頭で紹介した「視線を感じて・・・」のエピソードでも、決して催促せず「こっちを見ろ~、食べ物を寄こせ~」と念を送っていたそうです。
なるほど!言葉を超えたコミュニケーションができるなんて、インギーってやっぱり、ある意味スゴイ!

 

 

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