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おるすわん図鑑 vol.15 ~体力には自信あり!運動大好きジャックラッセルテリア~
2018/11/07

ご近所のジャックラッセルテリアは、わんちゃんが大好き
散歩中に他のわんちゃんを見かけると、体を低くして遊ぼうポーズ。
相手に駆け寄ろうとするジャックを、ママさんは足を踏ん張り制止。
ジャックはリードに噛みつき、慌てたママさんがこれを引き上げます。
すると、ジャックはリードにぶら下がることに。

「毎回『ジャックの一本釣り』よ。おかげでリードはすぐにボロボロ。」と苦笑するママさん。
驚いたことに、ジャックは相手が通り過ぎるまで「空中遊泳」を続けるとか。
なんという顎の力と体幹の強さでしょう。

思わず「普段どんな運動をされてますか?」と訊くと、ママさんは「外では散歩だけ。家の中でボール遊びをして、それでも足りなければ独りでボールを追いかけてるわね。」
「家族が留守のときは分からないけど、私が台所仕事の間、足元にまとわりついて、つかまり立ちすることが多いかな。」

確かに二足歩行で体幹は鍛えられそうだけど・・・。
それだけで、この筋力とマッチョボディー?

この小型犬種には、まだまだ私達が知らない秘密がありそうです。



運動量が多い小型犬といえば?
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気質

この犬種を扱う海外のブリーダーさんの多くが、犬種紹介の際「テリアであることを忘れないで」と注意されています。

しつけや運動のニーズを満たせば、賢く忠実なパートナーになる一方で、怠ると問題行動の可能性が増えるそうです。
吠え癖や破壊行動に限らず、自分のオモチャに対する独占欲やテリトリー意識から、自分の家族に対してさえ歯を剥き唸ることもあるとか。

これらのブリーダーさんが、この犬種の問題行動について使うキーワードは”tension”
日本語にもなっている「テンションが高い」の「興奮(度)」だけでなく、「不安、緊張やストレス」も意味します。

ジャックにとっては、大好きなご家族やお友達と遊ぶ喜びや興奮も、雷や花火に対する恐怖や病院での緊張、また留守番のストレスも、同一線上にあるのかもしれません。“tension”は、プラスに働けば好奇心やしつけでの学習意欲が増し、一方マイナスに働くと、破壊行動や攻撃的な態度につながるケースが多いようです。

ジャックの“tension”をうまく操縦する鍵は、運動とご家族のリーダーシップ
中でも運動は、いずれのご家族にとっても大きな課題と聞きます。

毎日の運動は、他犬種と同様に散歩が中心。
従来は1日1時間~1時間半を目安に歩き、若いわんちゃんについては、追加でボール遊びなど走る運動をさせることが、勧められてきました。

近年では、これも変化しつつあるようです。
あるご家族は、個々のわんちゃんのライフステージの違いや興味対象の変化に着目。
若いジャックには、前述の運動に追加して、週に最低1回はドッグランで他のわんちゃんと過ごしたり、水遊びや低山ハイキングで自然を全身で感じさせたり。

シニア犬に対しては、ボールを追いかける遊びから、バランスボールを使ったトレーニングなど衰えがちな筋肉の強化に重点をシフト。
この犬種の骨は比較的強いそうですが、「靭帯などは加齢で弱くなるから、急なターン等の激しい動きは、家族が様子を見ながら制限しないとね」とのこと。

なお、ジャックラッセルテリアを扱う海外のブリーダーさん達の多くが”mental stimulation(頭の運動)”の必要性を、訴えるようになりました。

「頭の運動」は、特にジャックラッセルテリア等の狩猟犬やその他の作業のためにつくられた犬種には大切。
もちろん身体を動かすことも大切ですが、これらの犬種には、知的作業に対する欲求を満足させる必要があるそうです。

主にアジリティーや警察犬の訓練でおなじみのノーズワーク(臭気選別)が推奨されていますが、もっと手軽な方法もあります。

最も簡単なのは散歩コースを変えること。
理想は散歩の場所を変えることですが、それが難しければ、普段のコースを逆にたどることから始めましょう。
普段どおりご家族の主導で歩き始め、途中から、わんちゃんに「さぁ、おうちに帰るよ。どっちに行く?」と訊いて考えさせます。

ボール遊びが大好きだけど足腰が心配なジャックには、ひと工夫加えることで負担を少なくできるかもしれません。
わんちゃんを待たせて、その間にボールを隠します。
次に、わんちゃんの元に戻って“GO!”と合図。
ボールを見つけて持ってきたら、褒めてボールを投げて追いかけさせます。
ボール探しに頭を使うため、普段よりも走る回数を減らしても疲労度を上げることが可能。

海外ではランニング愛好家が伴走者として注目
彼らの意見を総合すると、この犬種では、短時間から始め、1歳程度までは最長で5マイル(約8㎞)まで
以降は成長に合わせて徐々に距離を延長。
成犬になったら、さらに段階的に最長で約10~12マイル(約16~19㎞)まで伸ばしている模様。

【注意】ランの頻度やコースの地形や地面の硬さ(舗装道路、コンクリート、山道等)も考慮する必要があります。
上記の情報は、あくまで参考としてご検討ください。

なお、ジャックラッセルテリアは「気が乗らなければ動かない」犬種だとか。
たくさん運動し、または頭を働かせた翌日は、半日は寝て過ごすことが多いそうです。
運動の内容や量は、個々のわんちゃんの状態を見ながら。
またシニア犬には無理のない範囲に留めることが大切です。

ジャックラッセルテリアとお留守番

海外での調査によると、分離不安の重篤な問題行動や症状を見せたジャックラッセルテリアは10%強に及び、他犬種に比べ多いようです(一般的な問題行動や肉体的な症状、対処法の詳細については、本ブログの過去の記事をご参照ください)。

 

この犬種が見せた典型的な問題行動や症状は、以下のとおりです。

  • ウロウロ歩く、震える
  • 吠え続ける、ご家族に対して唸る、歯を剥いて威嚇する、噛む
  • 壁や家具などを齧る、新聞紙などを食いちぎる、庭や花壇を掘る、体を過剰に舐める/齧る、脱走、
  • 元気がなくなる、食欲不振、鬱
  • 下痢、嘔吐、便秘
  • 過剰な興奮、飛びつき、失禁・排泄の失敗

 

実は人間と同じような病気に犬もかかる可能性があるのです。

特にうつ病は目視が難しいので注意が必要です。

 

関連記事:犬のうつ病

 

この犬種は、下痢や失禁など医学的な症状を引き起こすケースが比較的多いようです。

その一方で、上記の症状は分離不安以外の原因も考えられるため、肉体的な疾患がないことを、まずは動物病院でご確認ください。

原因が分離不安の場合、海外のブリーダーさんは、これらの兆候の根本原因がわんちゃんの”tension”にあり、特に問題行動は、自分の緊張やストレスを和らげるために行っていると考えています。
「してはいけないこと」を教えるのは重要ですが、叱ると逆効果になるケースもあるため、原因が分離不安か退屈しのぎかを確認することが大切。
ご家族のお出かけ時に、わんちゃんの様子を動画撮影すれば、診断と対処がより効率的で効果的に。

分離不安以外でも「お留守番中の愛犬が心配」なご家族には、Furboがお手伝いします。
外出先からでもスマホを使って、わんちゃんの様子をリアルタイムで確認できる上、わんちゃんの動きによりドッグアクティブ通知がお手元のスマホに届くので、声をかけ、おやつを与えることも可能。
わんちゃんが孤独を感じる時間を減らし、お留守番を受け入れやすくなるかもしれません。

関連記事:お留守番のストレスから愛犬を守る方法

意外にも、ジャックラッセルテリアは、これまで南極と北極の両方を訪れた唯一の犬種だそうです。
こんな極限の冒険でなくても、日常でのちょっとした挑戦は、彼らに刺激や活気を与えてくれます。

ご家族と小さな成功を祝う時、彼らはキラキラの笑顔を見せるはず!
ご家族にとっては、記念日が一つ増えることになるでしょう!

 

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